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新型コロナウイルスに関する外国人の出入国及び在留関連情報(2020.05.01)

記事カテゴリ:法律知識

2020年5月2日

弁護士 河西辰哉

 本記事では、新型コロナウイルス(以下、コロナ)の感染拡大により、外国人の方々の出入国や在留に与える影響について解説します。なお本記事は2020年5月1日現在の情報に基づきます。

 

1 帰国が困難となっている外国人・技能実習生の皆様へ

 在留期限が近付いているものの、空港の閉鎖、航空便の運休、移動制限等によって出国が困難である場合には、「短期滞在」(90日)での在留が認められます。フィリピン、スリランカ等の国籍の方が実際に短期滞在を付与された例があります。

 帰国が困難な技能実習生等は、「特定活動(3か月・就労可)」の在留資格を得て従前の勤務先で就労を継続でき、コロナの影響で解雇された技能実習生等は一定の条件の下で「特定活動(最大1年・就労可)」の在留資格を得て引き続き就労することができます。

  参照:「帰国困難者に対する在留諸申請及び在留資格認定証明書交付申請の取扱いについて」http://www.moj.go.jp/content/001315948.pdf

  参照:「新型コロナウイルス感染症の影響により実習が継続困難となった技能実習生等に対する雇用維持支援について」
http://www.moj.go.jp/content/001319050.pdf

2 来日を予定する外国人の皆様、在留資格認定証明書交付申請を予定している皆様へ

 上陸前14日以内に一定の国(欧米やアジア等の多数の国が対象)に滞在した外国人等は、特段の事情がない限り、上陸が拒否されます(入管法5条1項14号)。ただし、4月2日以前に出国した「永住者」等の外国人は原則として特段の事情があるものとされます。

 外国人の来日が困難となったため、既に発行された在留資格認定証明書は、通常3か月であるところ6か月間有効と扱われます。

 現在、上陸拒否対象国については在留資格認定証明書の交付を見合わせているとのことです。

  参照:「新型コロナウイルス感染症の拡大防止に係る上陸拒否について」(令和2年4月29日現在)
http://www.moj.go.jp/content/001318288.pdf

  参照:「出入国在留管理庁からのお願い」

http://www.moj.go.jp/content/001319639.pdf

  参照:「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に伴う在留資格認定証明書の取扱い等について」
http://www.moj.go.jp/content/001319321.pdf

3 就業が困難となっている外国人の皆様へ

 就労系の在留資格で滞在する外国人が就労をしていない場合、通常であれば3か月間就労をしていないときは、原則として在留資格の取消事由に該当しますが(入管法22条の4第1項6号)、⑴雇用先から解雇又は雇止めの通知を受けた方で就職活動を希望する方、⑵雇用先から待機を命じられた方で復職を希望する方、⑶雇用先から勤務日数・勤務時間の短縮を命じられた方で、引き続き稼働を希望する方、⑷その他上記⑴ないし⑶に準ずる方は、これらの事由に該当することを証する文書を入管に提出することで、現に有する在留資格のまま引き続き在留が認められます。受入機関から同意を得て週28時間以内の資格外活動許可を得ることも可能です。

 上記⑴ないし⑷に該当するものの在留期限が迫っている場合には、①就職活動を目的とする「特定活動」への変更、または②上記⑵の残り待機期間が1か月以下の場合や、⑶の待機時間が勤務時間より少ない場合には、現に有する在留資格のまま在留期間の更新(在留期間は原則1年)が可能です。

  参照:「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による雇用状況の悪化のため解雇,雇い止め,自宅待機等となった方について」
http://www.moj.go.jp/content/001319520.pdf

4 申請等のために出入国在留管理局への来場を予定している外国人の皆様へ

 3月から6月中に在留期限を迎える方は、在留期限から3か月後まで在留期間更新等の申請が可能です(「特定活動(出国準備期間)」の在留資格を除く)。したがって、仮に3月以降に在留期限を徒過してもこの期間はオーバーステイと評価できません。

 また、在留期間更新等の申請結果の受領は在留期間の満了日から2か月後までですが(在留期間が30日以下の場合を除く。入管法20条6項、21条4項)、この期間は3か月延長され、満了日から5か月後まで審査結果の受領が可能となります。

  参照:「申請受付期間及び申請に係る審査結果の受領(在留カードの交付等)期間 の延長について」
http://www.moj.go.jp/content/001315947.pdf

 また、弁護士等が在留申請を取り次いだ場合、または自分で申請して受領のみを弁護士等に委任した場合、発行された在留カードをその弁護士等が郵送で受け取ることができます。

  参照:「新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う郵送による在留カードの交付 について」
http://www.moj.go.jp/content/001318609.pdf

 なお、現状、名古屋入管は非常に混雑していますので、訪れる際はご注意ください。

5 仮放免中の外国人の方々へ(仮放免延長手続きについて)

 名古屋入管の運用上、仮放免許可(入管法54条)を受けた者は、1か月に1回程度出頭してその延長の許可を受けています。もっとも最近は出頭を免除し、翌月の出頭を要請する運用をしています。入管から当事者に電話連絡があるはずですが、連絡がない場合には事前に、入管に出頭の要否を確認すべきです。

  参照:名古屋入管Twitter「仮放免の出頭に関するお知らせ」https://twitter.com/IMMI_NAGOYA/status/1250305589952966657

6 入管に収容されている方の関係者で仮放免申請を予定されている方々、退去強制手続を受けている外国人の方々へ

 オーバーステイでの摘発等の場合、法令上収容開始から原則30日、最長60日以内(入管法41条1項)に在留特別許可の許否が判断されます。しかし、仮放免を許可して在宅で退去強制手続を進めることも可能であり、収容所内での感染防止を図るため、柔軟な仮放免を求める必要があります。名古屋入管や東日本入国管理センターでは、仮放免許可が少なからず出ているようです。4月15日には法務大臣等に対し、仮放免等を活用して感染リスク解消を求める日弁連会長声明が出されました。また、「入管施設における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル」も公表されています。

  参照:「入管収容施設における「三つの密」のリスクの解消を求める会長声明」
https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2020/200415_02.html

  参照:「入管施設における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル
http://www.moj.go.jp/content/001319553.pdf

7 被収容者との面会をされたい方々へ

 名古屋入管では4月27日から当分の間、領事官と弁護士を除き、被収容者との面会及び差入れ業務が停止されます。面会の代替措置として、外部の方が下記の電話番号に掛けると、入管職員が被収容者にその旨を伝え、被収容者から外部の方に電話をするように促します。受付時間は通常の面会と同様、平日9時~11時,13時~15時です。

TEL: 052-559-2129
TEL: 080-3483-0337

  参照:名古屋入管Twitter
https://twitter.com/IMMI_NAGOYA/status/1254627278320922625

8 参考ウェブサイト

 省庁・団体がコロナウィルスに関連する措置について情報をまとめたウェブサイトを解説しています。

・出入国在留管理庁
http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/20200131comment.html

・外国人技能実習機構(OTIT)
https://www.otit.go.jp/CoV2/

・外務省
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html