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新型コロナウイルスに関する外国人の出入国及び在留関連情報(2020.06.30)

記事カテゴリ:法律知識

2020年6月30日

弁護士 河西辰哉

 本記事では、新型コロナウイルス(以下、コロナ)の感染拡大により、外国人の方々の出入国や在留に与える影響について解説します。なお本記事は2020年6月30日現在の情報に基づきます。

1 帰国が困難となっている外国人・技能実習生の皆様へ

 在留期限が近付いているものの、空港の閉鎖、航空便の運休、移動制限等によって出国が困難である場合には、現在の在留資格に応じて当面の在留が認められます。「短期滞在」の場合には「短期滞在」(90日)、「技能実習」等の場合には「特定活動(6か月・就労可)」、「留学」の場合には「特定活動(6か月・週28時間以内のアルバイト可)」、その他の在留資格の場合は「特定活動(6か月・就労可)」への変更が許可されます。

参照:「本国等への帰国が困難な外国人に係る取扱い」

http://www.moj.go.jp/content/001323011.pdf

2 来日を予定する外国人の皆様、在留資格認定証明書交付申請を予定している皆様へ

 上陸前14日以内に一定の国(欧米やアジア等の多数の国が対象)に滞在した外国人等は、特段の事情がない限り、上陸が拒否されます(入管法5条1項14号)。ただし、4月2日以前に出国した「永住者」等の外国人は原則として特段の事情があるものとされます。

 外国人の来日が困難となったため、2019年10月1日から2021年1月29日までに作成された在留資格認定証明書は,入国制限措置が解除された日から6か月又は2021年4月30日までのいずれか早い日まで有効なものとして取り扱われます。

 上陸拒否対象国については、最近まで入管は在留資格認定証明書の交付を見合わせていると説明していましたが、現在は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に係る上陸拒否の対象であることのみを理由に不交付とはしていません」と説明しています。

 また6月29日より、再入国許可の有効期間内に日本への再入国が困難な永住者について、滞在先の国に係る入国制限が解除されてから1か月後まで、在留資格認定証明書を得ずに、滞在先の国での査証を取得するだけで、永住者として来日することを認めました。

参照:「新型コロナウイルス感染症の拡大防止に係る上陸拒否について」(令和2年6月29日現在)http://www.moj.go.jp/content/001318288.pdf

「本邦に入国を予定している方に係る取扱い」
http://www.moj.go.jp/content/001323021.pdf

「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に伴う在留資格認定証明書の取扱い等について」http://www.moj.go.jp/content/001319321.pdf

「新型コロナウイルス感染症の影響により再入国許可の有効期間内に日本への再入国が困難な永住者への対応」
http://www.moj.go.jp/content/001323032.pdf

3 就業が困難となっている外国人の皆様へ

 就労系の在留資格で滞在する外国人が就労をしていない場合、通常であれば3か月間就労をしていないときは、原則として在留資格の取消事由に該当しますが(入管法22条の4第1項6号)、⑴雇用先から解雇又は雇止めの通知を受けた方で就職活動を希望する方、⑵雇用先から待機を命じられた方で復職を希望する方、⑶雇用先から勤務日数・勤務時間の短縮を命じられた方で、引き続き稼働を希望する方、⑷その他上記⑴ないし⑶に準ずる方は、これらの事由に該当することを証する文書を入管に提出することで、現に有する在留資格のまま引き続き在留が認められます。受入機関から同意を得て週28時間以内の資格外活動許可を得ることも可能です。

 上記⑴ないし⑷に該当するものの在留期限が迫っている場合には、①就職活動を目的とする「特定活動」への変更、または②上記⑵の残り待機期間が1か月以下の場合や、⑶の待機時間が勤務時間より少ない場合には、現に有する在留資格のまま在留期間の更新(在留期間は原則1年)が可能です。

参照:「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による雇用状況の悪化のため解雇,雇い止め,自宅待機等となった方について」

http://www.moj.go.jp/content/001320730.pdf

4 申請等のために出入国在留管理局への来場を予定している外国人の皆様へ

 3月から7月中に在留期限を迎える方は、在留期限から3か月後まで在留期間更新等の申請が可能です。

 また、在留期間更新等の申請結果の受領は在留期間の満了日から2か月後までですが(在留期間が30日以下の場合を除く。入管法20条6項、21条4項)、この期間は3か月延長され、満了日から5か月後まで審査結果の受領が可能となります。

参照:「申請受付期間及び申請に係る審査結果の受領(在留カードの交付等)期間 の延長について」http://www.moj.go.jp/content/001315947.pdf

 また、弁護士等が在留申請を取り次いだ場合、または自分で申請して受領のみを弁護士等に委任した場合、発行された在留カードをその弁護士等が郵送で受け取ることができます。

参照:「新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う郵送による在留カードの交付 について」http://www.moj.go.jp/content/001318609.pdf

 なお、以上の措置にもかかわらず名古屋入管は非常に混雑している場合があるため、訪れる際はご注意ください。

5 仮放免中の外国人の方々へ(仮放免延長手続について)

 名古屋入管の運用上、仮放免許可(入管法54条)を受けた者は、1か月に1回程度出頭してその延長の許可を受けています。最近は感染防止のため出頭を免除し、翌月の出頭を要請する運用をしていましたが、6月9日(火)から出頭を再開させました。

 参照:名古屋入管Twitter「仮放免の出頭再開に関するお知らせ」https://twitter.com/IMMI_NAGOYA/status/1268704769213730816

6 入管に収容されている方の関係者で仮放免申請を予定されている方々、退去強制手続を受けている外国人の方々へ

 オーバーステイでの摘発等の場合、法令上収容開始から原則30日、最長60日以内(入管法41条1項)に在留特別許可の許否が判断されます。しかし、仮放免を許可して在宅で退去強制手続を進めることも可能であり、収容所内での感染防止を図るため、柔軟な仮放免を求める必要があります。名古屋入管や東日本入国管理センターでは、5月頃までは、仮放免許可が少なからず出ていました。なお4月15日には法務大臣等に対し、仮放免等を活用して感染リスク解消を求める日弁連会長声明が出されました。また、「入管施設における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル」も公表されています。

参照:「入管収容施設における「三つの密」のリスクの解消を求める会長声明」

https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2020/200415_02.html

「入管施設における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル」

http://www.moj.go.jp/content/001319553.pdf

7 被収容者との面会をされたい方々へ

 名古屋入管では4月27日以降、弁護士等を除いて、被収容者との面会及び差入れ業務が停止され、電話での面会代替措置を行っていましたが、5月26日以降は被収容者との面会及び差入れ業務が再開され、電話での面会代替措置は終了しました。

 なお弁護士の面会については、感染防止の措置として、連続での面会が2人までとされています。

参照:名古屋入管Twitter

https://twitter.com/IMMI_NAGOYA/status/1265069633276506117

8 参考ウェブサイト

 各省庁・団体がコロナウィルスに関連する措置について情報をまとめたウェブサイトを解説しています。

・出入国在留管理庁

http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/0000000451.html

・外国人技能実習機構(OTIT)

https://www.otit.go.jp/CoV2/

・外務省

https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html